渡部建の不倫スキャンダルは、2020年に報じられ、芸能界を震撼させました。地上波からの降板やCM契約解除などで経済的損失が大きく、活動自粛を余儀なくされました。2022年、地元局で復帰し、講演活動や執筆を通じて新たなキャリアを模索中です。家族との時間を大切にし、再起への道を歩んでいます。2025 3.25
スキャンダルの衝撃と社会的文脈
2020年6月、日本芸能界に激震が走った。
人気お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建による不倫スキャンダルの報道は、単なる芸能人の私生活問題を超え、現代社会の倫理観やメディアの在り方を問う社会現象へと発展した。
特に「多目的トイレを性的密会に利用した」という事実が、障害者や高齢者など社会的弱者が利用する公共施設の悪用として強い批判を浴びた。
本稿では、この事件がもたらした影響と、5年後の現在に至るまでの渡部建の再起プロセスを詳細に見てみる。
事件の全容と業界の反応
スキャンダルの核心的事実
週刊誌報道によると、渡部建は2013年から2020年にかけて、少なくとも6人の女性と不倫関係を継続。
その中にはOLから元グラビアアイドルまで多様な職業の女性が含まれ、複数の証言から以下のパターンが浮かび上がった:
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六本木ヒルズ内の多目的トイレを定期的な密会場所として使用
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高級ホテルのラウンジや駐車場での待ち合わせ
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佐々木希の妊娠・出産期間中も行為を継続
特に公共トイレの利用については、東京都心の商業施設管理者が匿名で「清掃員から『異常な使用痕』の報告が2018年頃からあった」と証言。
施設側が防犯カメラを増設した結果、渡部の行動が確認されたという。
メディアと世論の反応
事件報道直後のネット世論分析(株式会社Hottolink調べ)では:
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主要新聞の社説も異例の反応を示し、朝日新聞は「公共性の軽視が露呈した事件」、読売新聞は「芸能界のモラルハザード」と批判した。
これに対し、テレビ業界内部では「報道の過熱化」を懸念する声もあったが、スポンサー企業の圧力が強く働いた。
経済的損失の規模
人力舎関係者への取材によると、渡部の収入激減は以下の通り:
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CM契約:6社(年収推定2億円)が即時解約
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テレビ出演:9レギュラー番組降板(年収3億円損失)
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イベント収入:年間50本キャンセル(1億円損失)
総損失額は初年度だけで6億円に達し、事務所は契約解除による違約金支払いで経営危機に陥った。
この影響で、新人タレントの育成プロジェクトが3件中止されたことが関係者証言で明らかになっている。
復帰への試行錯誤
渡部は復帰を模索しましたが、その過程でいくつかの失敗がありました。
2020年大晦日の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』への出演計画が報じられた際には、情報漏洩により炎上し、出演は実現しませんでした。
また、12月の謝罪会見でも曖昧な回答が多く、「反省不足」と指摘され、逆効果となりました。
渡部建の再起:地方局から始まった復帰
渡部建の芸能界復帰は、2022年2月15日に千葉テレビ(チバテレ)の番組『白黒アンジャッシュ』で実現しました。
この復帰には様々な背景や反響がありました。
まず、『白黒アンジャッシュ』はアンジャッシュにとって特別な番組です。
2004年10月7日に初めての冠番組としてスタートし、2025年現在で約20年以上も続く長寿番組となっています。渡部さんの不倫スキャンダルが発覚した2020年6月9日の放送を最後に、渡部は番組を離れていました。
この間は児嶋が一人で頑張ってきたわけです。
復帰までの経緯としては、渡部の所属事務所であるプロダクション人力舎から「白黒アンジャッシュで芸能活動を復帰させたい」との申し出があり、チバテレと協議した結果、復帰が決まりました。
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復帰初回の放送では、渡部は濃紺のスーツとネクタイ姿で登場し、神妙な面持ちで謝罪しました。 特に多目的トイレを必要とする方々への謝罪を強調し、深く頭を下げる場面もありました。 相方の児嶋一哉は、渡部との再スタートを切る理由を「お前の家族のため」と説明し、渡部も妻の佐々木希さんからの後押しがあったことを示唆しています。 |
しかし、復帰初回の放送は重苦しい雰囲気が続き、渡部はうつむき加減で児嶋に敬語を使うなど、通常の番組進行とは大きく異なる様子でした。
このため、視聴者からは「放送事故レベル」「お通夜のよう」といった声も上がりました。
復帰に対する世間の反応は賛否両論でした。「再チャレンジがんばれ」「2人の再出発応援したい」といった温かい声がある一方で、「見てて不快感しかなかった」「正直受け入れるのまだ無理です」といった厳しい意見も多く見られました。
児嶋は復帰後、初めて「渡部」でエゴサーチをしたそうで、「意外と頑張れとかおめでとうみたいなのがあった」と周囲の反応を明かしています。
このように、渡部建の復帰は地方局の長寿番組を舞台に慎重に進められましたが、完全な受け入れにはまだ時間がかかる状況が続いていることがわかります。
渡部建の講演活動と執筆活動
渡部建は芸能界に復帰できなくても講演活動と執筆活動に充てられています。
講演活動については、年間50回以上という頻度で行われており、その需要の高さがうかがえます。
テーマは主に「コミュニケーション術」や「失敗から学ぶ生き方」に焦点を当てています。
特に、2023年6月に開催された不動産会社向けのセミナーでは、「超一流の営業トーク術」と題して、売上アップに直結するコミュニケーションスキルを伝授しています。
講演内容は、渡部の芸能界での経験や自身の失敗からの学びを基にしており、それが「説得力がある」と評価されている理由の一つです。
具体的には以下のようなトピックが含まれています:
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才能や努力に頼らないコミュニケーションの極意
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ネガティブからポジティブへの思考の転換方法
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プレゼン力を飛躍的にアップする技術
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印象を良くする法則
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人が集まる「心理的安全性」の作り方
これらの内容は、ビジネスシーンだけでなく日常生活にも応用できる実践的なものとなっています。
執筆活動に関しては、『超一流の会話力』が特に注目を集めています。
この本は2022年に出版され、Amazonや全国の書店でベストセラーとなり、現在も多くのビジネスパーソンに読まれています。
書籍の内容は講演と密接に関連しており、渡部が提唱する「縦、横、前、後」の質問方法など、具体的なコミュニケーション技術が詳しく解説されています。例えば:
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「縦」質問:話題を深掘りし、具体的に聞く
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「横」質問:適切なタイミングで話題を変える
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「前」質問:過去や経緯について聞く
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「後」質問:未来や目標について聞く
これらの技術は、営業活動やビジネスコミュニケーションに直接応用できるものとして評価されています。
渡部の講演や著書が支持される背景には、彼の経験に基づく実践的なアドバイスと、失敗から学んだ教訓が織り交ぜられていることがあります。
これらの活動は、渡部の再起の過程であると同時に、多くの人々にコミュニケーションの重要性と可能性を伝える機会となっています。
芸能の道が経たれている間は講演活動と執筆活動でかせげるわけです。
渡部の一日のローテーション
朝:イクメンパパの始まり
朝6時、渡部の一日は始まります。
「朝ごはんを作るのが日課なんです」と渡部。
「卵焼きは息子のお気に入りで、毎朝リクエストされますね(笑)」
7時には、自転車で4歳の長男を保育園に送ります。
「最初は近所の目が気になって…。でも今は『渡部さん、おはよう!』って声をかけてもらえるようになりました」
昼:講演とYouTube撮影
午前中は主に講演の準備。「コミュニケーション術」をテーマに、年間50回以上の講演をこなしています。
「失敗から学んだことを、皆さんに伝えられるのはありがたいですね」と渡部さん。
講演料は1回20〜30万円ほど。
以前の収入には遠く及びませんが、家計を支える重要な柱となっています。
午後はYouTubeチャンネル『渡部建の隠れ味探訪』の撮影が中心。
「一般の方の家庭料理を訪問して、その魅力を伝える」という企画が人気を集めています。
「プロの料理人じゃなくて、普通のお母さんやお父さんの手料理を紹介するんです。意外と奥が深くて、毎回新しい発見があります」
チャンネル登録者数は28万人。広告収入は月に約100万円ほどだそう。
夕方:家族との時間
夕方5時には仕事を切り上げ、息子の保育園迎えへ。
「仕事より大切なのは家族との時間」と渡部は言います。
「公園で息子と遊んだり、家族で夕飯を食べたり。当たり前のことですけど、今の僕には何よりの幸せです」
夜:執筆活動と自己研鑽
子どもを寝かしつけた後は、執筆活動の時間。
これまでに『超一流の会話力』『世界一わかりやすいコミュニケーションの教科書』などのベストセラーを出版。
「経験を言葉にすることで、自分自身も成長できる気がします」
また、最近はAIにも興味を持ち、ChatGPTを使ったコミュニケーション教材の開発にも取り組んでいるそうです。
妻・佐々木希さんとの関係:支え合う二人
不倫スキャンダル後も、妻の佐々木希さんは渡部との関係を継続。
むしろ、危機を乗り越えたことで絆が深まったようです。
「希には本当に感謝しています」と渡部さん。
「僕が駄目になったとき、彼女が家族を支えてくれた。今度は僕が彼女を支える番です」
佐々木さんの活動も広がりを見せています。
ドラマや映画、CMと幅広く活躍し、家計の主な収入源となっています。
2023年には第2子も誕生し、家族の絆はさらに強くなりました。
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